unknown

フィクションであれ

20221002

私はバイト先が嫌い。仕事はそんなに大変じゃないし、時間帯によっちゃぎりぎり回るくらいに忙しくもなるけど別にそれも苦じゃない。家からは遠いけど、大学に通うようなもんだし、京都に出てればいつも行くHUBもあるし、スタバもあるし、喫茶店もあるし、探せばほしいものが見つかるところではあるから別にいい。でも、お局さんは誰かがミスするとキッチンの裏で目をかけてるパートのお姉さんに「あの子がさあ、こんなことしてさあ、勘弁してよほんと〜」とか「お金合わないの??その時間帯なら絶対あの子でしょ」とか通ってるかわからないオーダーをもう一度ちゃんと通しにいこうとしたら「わかってるから」と言われたり、店長ともうひとりの社員さんもその人と一緒に悪口言ってるし、パートのお姉さんも別に否定するわけでも加担するわけでもなく自分の立場を守ってる。本当にそういう空間が嫌だ。

 

すごく苦しくなって、お酒飲もうと思って、はじめは1人で飲もうと思ってたけど友達を誘ってみたらきてくれることになった。店に入るとちょうど京都ハンナリーズ仙台89ERSがめっちゃいい試合してた。0.8秒残してスリー決めた時は店の中で私だけ盛り上がっててちょっと恥ずかしかった。試合は66-65で京都が勝って、ちょうどビールも飲み終わったのでお酒を買いなおしてテラス席に移って、煙草吸って、Robber soulを聴きながら村上春樹の「ノルウェイの森」の続きを読んだ。私は直子の書く手紙をそのまま引用して送りたい相手がいる。そうしてると私の隣のテラス席に座った男性がにこにここっちを見てて、目が合っちゃって、あ、やばいなと思った頃には時すでに遅しで、話しかけてきた。海外の方だったから、めちゃくちゃ英語対応しようとして英語で返してたら普通に日本語で話してくれた。Tinderでフランス人が「君は何を探してる?」と質問してきたことが頭にこびりついていて、この人は私に何を求めてるんだろうと考えた。私でしかあなたに与えられないものはあなたにはあげられないと思った。これは寂しいことだろうか、寂しいことなのだろうな。

 

待ってた人が来た。四条に移動して3時までやってるバーで3時までお酒を飲んだ。私はお前が心配だよ、と言われた。言いたいことはめちゃくちゃわかる。私も私みたいな人が友達にいたらひとりで飲みに行かせられない。でも、あなたがいたから私は現実にというか、戻らなきゃいけないところにずっと手を繋いでもらってる感覚があったから、多分昨日ははじめて虚しくならない朝帰りができたんだと思う。そう思うんだよ。

 

私はずっとめちゃくちゃ寂しいんだと思う。というのも、私が感じてる孤独は人肌恋しいとかいうかわいいものじゃない。誰も私が私の目を通して見ている世界を見ることができない寂しさ、私が感じたままを誰も感じられない寂しさ、誰も私になれない寂しさが孤独だ。だからこそ、私は人の仮面のその奥に踏み込もうとするコミュニケーションをするし、そういうコミュニケーションを求めてる。だからこそ、私はセックスが好き、あのお互い今だけは仮面のない、取り繕いのない感じがすき、今この人にも私にも、目の前の相手と性欲という共有されたものしかないのが好き、今だけは全部一緒だから。

 

もう私、想像以上にどうしようもない。こういうやつが何かの拍子に堕ちる。この日記で本当に言いたいことを書く前の前置きが長すぎるところに私の葛藤が現れてる気がする。こんなこと思ってるくせに、あなたにとっての私の存在がそこまで大きくないことを祈ってるし、こういう私じゃ私が幸せにしたい人を幸せにできないことも結構自覚してるんだよ。