unknown

フィクションであれ

20221016(15)

私明日誕生日らしい。でも、人におめでとう!と言われたり祝われたりするのが苦手だから、誕生日が近づくと極端に誕生日の話題を避ける。なのに、昨日、どうしてか目の前でコーヒーを飲みながらスマホの画面を眺めてる友達が急に「○○、誕生日いつ?」と聞いてきた。思わず意味深な「うーん笑」を繰り出した。おずおず「あの、実は2日後…」と答えた。すると「うわ!聞いてよかった!セーフ!!!おめでたい〜〜!」と言ってくれた。あれから私はソワソワしてる。おめでとうとか、祝わせて!どこ行きたい?!とか言ってくれて、ああ、誕生日ってこんなにこしょばくてあったかいイベントだったのかと、思い出した。犬みたいだ。犬も、近くにいればこしょばくてあたたかい、私は犬がだいすきだ。

喫煙スポットでお兄さんとサラリーマンのおじさんに挟まれてタバコを吸っていたら、前から3人の警官が歩いてきた。こちら側に向かって「すみません、ちょっとよろしいですか」と声をかけるのでそちらを向くと、その相手はどうやら私ではなかった。隣のお兄さんに「年齢確認させてもらっていいですか?」と。聞き耳をたててるとどうやらお兄さんは23歳だった。隣にいる私は若干21歳。私は生まれてから一度も、そういう場面で年齢確認をされたことがない。この前も、バーで隣になった男性に25歳だろうと言われた。

p.s.

不意に、彼のパスコードがまだ変わっていないことを知ってしまった。彼のパスコードは私の誕生日と彼の誕生日を足した数字、私のパスコードは彼の誕生日から私の誕生日を引いた数字。